ある会社の株価が大きくあがったりさがったりした時、
よく調べてみると、証券会社がレーティングをだしている事がよくあります。
【オーバーウェイト】
個別銘柄の上昇率がベンチマーク(指数)の上昇率を上回ると想定されるときに付与されます
※各社によって3ヶ月後~12ヶ月後のリターン
【アンダーウェイト】
個別銘柄の上昇率がベンチマーク(指数)の上昇率を下回ると予想されるときに付与されます
※各社によって3ヶ月後~12ヶ月後のリターン
【ニュートラル】
個別銘柄の上昇率がベンチマーク(指数)の上昇率と同じ程度
他にも【1】【2】【3】【4】【5】と5段階表記の証券会社もあれば、
【A】【B+】【B】【B-】【C】とアルファベットで5段階表記している証券会社もあります。
でも、実際レーティング通りに株価動くのでしょうか?
動くんだったら、みんな億万長者じゃないの?となりそうなものですが、
そんなにうまくはいかないのが常です。(当たり前ですが)
レーティング付与した当日は確かによく反応します。
ポジティブサイドのレーティングなら上に飛ぶ可能性は高いですし、
ネガティブサイドのレーティングなら売りが出やすいです。
しかし、時間経過により、レーティング効果は薄れてきます。
やがて、そのときの場味に負けるようになってきます。
普通にレーティング通りに売買しても、おそらく負けると思います。
レーティングそのものよりも、目標株価と現在の値段との乖離率に
注目してみるといいと思います。
例:
○△自動車が3500円の時
(1)中立→買いに格上げ 3000円→4000円
(2)買い→中立に格下げ 8000円→5000円
この2つのレーティングが発生している場合、どちらが買いでしょうか?
(1)の場合、レーティングはアップしてますが、目標株価との乖離は14%です。
一方(2)の場合、レーティングとしてはダウンですが、目標株価との乖離は42%です。
(1)は、それほどのインパクトは感じません。
(2)は、そもそも8000円の設定がおかしいだけでやっと正しい評価が行われた。
その値段は5000円だ。と捉えます。
よって、わたしなら格下げだとしても(2)の方を買うと思います。
■格付け:誰がカバーしてるのか?
しかしながら、誰がその銘柄調査(リサーチ)をしたかは重要です。
証券会社をみるのではなくて、所属アナリストの名前で判断をするんです。(これ重要!)
基本的にアナリストは【バイサイド】【セルサイド】に大別されます。
【バイサイド】
機関投資家に所属するアナリスト。
社内のファンドマネージャーに対して企業調査をするので、
調査結果は外部に出しません。
【セルサイド】
証券会社の(主に調査部)に所属するアナリスト。
株の売買を盛り上げて証券会社の手数料をあげる役割。
私たち個人投資家がみるのはセルサイドのアナリストです。
ウーン!と膝をたたきたくなるような調査力のあるアナリストもいれば、個人投資家でも書けるよね・・・
な悩ませるアナリストもいます。
レーティング後の動きを追跡調査し、パフォーマンスのよかった銘柄のレーティングを付与した証券会社はどこだっただろう?
所属アナリストの名前はなんだっただろう?
しっかりメモしつつ、次のレーティングが出たときには、
思い切って買ってみるのはひとつの良いアイデアだと思います。
2016年あたり~ みずほ証券のバイオセクターの調査力は確かだったし、注目度も高かったです。
個人的には、楽天証券の今中さんが好きです。そこはかとなくゲーム愛を感じます。
自分の得意セクターをフォローしているアナリストはチェックしておく事をオススメします。
最後に個人的に注目しているアナリストを列記しておきます
- 楽天証券:今中能夫氏
- マネックス証券:広木隆氏
- カブドットコム証券:河合達憲氏
- みずほ証券:渡辺英克氏
- みずほ証券:永吉勇人氏
- 大和証券:木野内栄治氏
- 大和証券:吉野貴晶氏
- 三菱UFJモルガンスタンレー証券:芳賀沼千里氏
以上です。ありがとうございました。
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